カウンセリングルーム「なごみ」グループ

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カウンセリング技法


カウンセリングの基本的技法 可能性と限界 聞き上手(傾聴)とは
聞き上手の実習(傾聴) 心理アセスメント

カウンセリングの基本的技法

 ここでは、実際のカウンセリングを実施していく上での、基本的技法を知識として整理します。

 クライエントとのよい関係を作るには、クライエントはカウンセラーを通して、「自分は重んじられている」「話をよく聞いてもらっている」「問題に対して気づき、積極的に立ち向かって行けるような気持ちになれそう」そして自分は『かけがえのない人間として体験させてもらえる』と感じるようになることです。


1.面接の開始にあたっての技法・・・一般的リード
 クライエントと面接を始めるにあたって、カウンセラーの方から切り出して行く言葉です。すでに何回か面接を行っている場合は話題に方向付けて話を切り出します。今が大切、「今ここに」座ったときの気持ちを聞きます。

2.カウンセリング面接中の技法
*簡単な受容
 クライエントがどのような感情や態度などを表現しようとも、それを受け止め一心に聴いていることを、相づちやうなずきで、クライエントにカウンセラーの姿勢を伝えます。
 それによってクライエントの心は次第に安定し、自分自身を直視していけるようになります。
*感情の反射
 クライエントが言葉や動作(非言語的表現)などで述べた感情を、カウンセラーがそのまま受け取り、言葉で返します。クライエントが感情的になって泣き出したときは、感情を最大限出し切る(カタリシス)まで、待ちます。
*内容または問題の繰り返し
 クライエントの表現したことを、そのままカウンセラーが繰り返して言ったり、伝え返すこと、いわば「おうむ返し」です。そのとき、意味のない機械的な「おうむ返し」では、同調だけで話が進みません。クライエントの発言に対して、カウンセラーの自然な応対となって伝えられるものであるとき、もっとも効果的です。
*感情の明瞭化
  言葉の上ではっきりと表明できない「ある感情」をクライエントに代わって、カウンセラーが感じとり、伝え返して行きます。こちらが全身全霊を傾け、心を敏感にして聴き入るときに、この技法はもっとも効果的な働きをします。
 カウンセラーは、ある時には「共感的な推測」や「共感的な仮定」でもって、クライエントに伝達していくことも必要なときがあります。それ故に熟練を要する技法とも言えます。
*非指示的リード
 カウンセラーがクライエントに、問題になる話題や気持ちを表明してもらうように、促進する発言をする場合があります。
 どのような時にそのような感情になるのか、以前にもそのような感情になったときがあるのか・・とか。行き詰まって黙ってしまったときなど、今の気持ちを聞くなど、聞かれた質問に答えなければならない問いかけをします。

3.面接を切り上げる際の技法・・・時間の制限

 カウンセリングは1回の時間に限度があります。約束時間きたら、次へのアポイントをとって、やや事務的に切り上げるのが要点です。
 1回50分なら50分で、しっかり話合われた「関係」が成立していれば、途中で切り上げることで、クライエントに対して冷たいとか、そっけないというような感情を持たれることはありません。
 むしろ面接中に熱心になり過ぎた、クライエントの気持ちを切り替え、次の面会日までに課題を提供する。そう言う意味でも「時間の制限」は非常に大切な技法です。

カウンセラーにはどんな人が望ましいか?
(1)「心の動きに敏感である」人
(2)「積極的傾聴ができる」人
(3)「クライエントが成長への可能性と潜在力を持っていることを認識している」人
(4)「思考の順応性を持っている」人

 まず、「一生懸命真面目に聞いていますよ」という、カウンセラーの姿勢を伝えることが大切です。
 クライエントの言葉だけでなく、非言語的な反応も手がかりに、それに含まれる感情的色彩を受け止め、正確な感情の反射とその共感。
 クライエントは、感情的になっている自分の気持ちを整理し、主訴を明確化することによって、問題に気づき、より積極的にその問題に対決したり、ぶつかってくことで、自分では気づかなかった新しい自分を発見できる。

 カウンセラーはその援助をして行くことです。